口の中に入れたらトロけるような松阪牛が食べたい!ということなら、高級松阪牛の『牛銀本店』と『和田金』が観光客にも人気。紹介するまでもなく有名なお店です。
どちらも最低1万円以上する敷居のお高いお店ですが、それと同レベルのお肉がもうちょっとリーズナブルな値段で、もちろん仲居さんが付いてくれていて炭火焼きで食べられる。
こんな上質の味とサービスを味わうことができるお店『海津本店』をご紹介します。
上記の理由で牛銀、和田金、海津の3店であれば、地元の方が行く・お客様をおもてなしする場合に食べに連れて行くのは『海津』が圧倒的に多いそうです@地元民談。
ここは高級店ではありますが、以外に穴場なお店。(もちろん、お高いお店であるので、津市や伊勢市などの松阪市近隣の住民はあの風格ある外観であるため知られていますけども)
その理由は『宣伝を一切打っていない』からに他なりません。確かに松阪焼肉店のほとんどは、ローカルTVでバンバンCMが流れていますし、松阪や伊勢で看板もくどいほど見かけます。グルメ雑誌にもこれでも買っていうくらい載ってますね。一升瓶とかも含めて。
しかし、この『海津』はそのようなPRはしておらず、自社のホームページも存在していません。完全に口コミだけです。
最近では食べログやグルメブログから情報を得ることができますが、そんなものが存在しなかった時代からそのやり方だったのが凄いです。
その理由は定かではありませんが、お客さんが多く殺到してもそこまで多くの人数をさばけない、サービスの質が低下するなど社長さんの意向があるんでしょう。
実際のところ、タイミングが合わないと入れない場合がほとんどです。そこまでたくさんのお客さんの獲得は必要ないのが現状です。特に伊勢神宮の式年遷宮、今年の伊勢志摩サミットで三重県の観光客が激増していますから。
さて、余談が過ぎましたので言ってみましょう。
観光客も多い海津。店構えは料亭?いや、旅館です。
到着したのは日曜日のお昼13時。車が一切泊まっていないことを不審にお思いながら入店。理由は後述。
まずは店構え。すげ~なおい。
って言っちゃうのは下品ですね、凄い雰囲気の店構え。大きな木々に純和風の大きな入り口に圧倒される小市民の管理人です。
お店に入ると赤い絨毯が敷かれた廊下が一直線に伸びていて、ここは旅館かっていう雰囲気。なんだかこのような雰囲気に圧倒された感が否めない。。。
お昼時なのにお客様はゼロ。何でかと思ったら50人ほどの団体客が帰られたばかりで後片付けの真っ最中だそうだ。
「あれ?全室個室のはずなんだけどなんでや・・・?」って思ったら、全室がふすまで繋げられる構造なのでそこまで大勢のお客さんも収容可能なのか、と納得。
手入れが行き届いた庭園を眺めて美味しいお肉を頂きたいっていうことで、眺めの良いお部屋を案内してもらいました。端っこの部屋だとちょっと風景がいまいちになる可能性があるかもです。
チリひとつ落ちていないっていうくらい手入れが行き届いた庭園。お池には鯉が泳いでおりましして、ここは旅館かっていう雰囲気@2回目。
海津のメニューは大きく分けて「焼肉」、「すき焼き」、「ステーキ」の3種類です。ステーキと一部の献立は予約が必要なので、予約してなければ焼き肉かすき焼きの2択になります。どちらかを選ばないといけません。
どっちを食べるか決めてなかったので仲居さんに聞きながらチョイスしたのは、『焼肉』(7600円の方)とビール。(次はすき焼きにするって決めたぞ)
地元三重県から来ている人は焼肉を注文するけど、県外からお越しの観光客はすき焼きを注文することが多いらしい。やっぱり、焼き肉は高い安いはあるけれど、みんな外食で食べ慣れてるからっぽい理由みたい。
牛丼屋さん系のすき焼きご膳系をのぞけば、外食ですき焼きって食べたことないなぁ。ってことで、焼き肉優勢。そんで、仲居さんのお勧めはやっぱり『焼肉』だそうだ。
その理由はこういうこと。
焼肉といってもアブラが乗りまくっているカルビじゃなくて、控えめのロースでもない、一頭の牛から取れる量が極端に少ない『ヒレ』の部分を焼いていただく。そのヒレ肉を炭火で焼いて食べられるお店って、美味しい肉屋さんが数多くある松阪と言えどほとんどないというわけだ。
やっぱり炭で焼くと何でも美味しくなる。
その香り、旨味という甘味が格段に増します。BBQマニアなのでその違いは良くわかる。実際に大衆焼き肉屋さんも炭じゃなくって、松阪市内でもガスで網焼きしているだけのお店がほとんどだから貴重ですね。
ってことで焼き肉にしました。ヨダレ…
お客さんがいないのでお時間がある仲居さんといろいろお話しながら食べるお昼ごはんもなかなかいいですね。お食事が届いて焼きあがるまでしばしの歓談。
松阪の焼肉事情から近年の観光客の動向なんかを聞かせてもらっていました。
でも、やっぱりここ最近は予約を取っていかないとなかなか食事にありつけないらしい。それは伊勢神宮の式年遷宮が影響しているからに他ならず、今年は伊勢志摩サミットがあるからね。 あぁ~通りで去年は伊勢市内だけじゃなくって、津市内どこもホテルの予約が取れなかったわー、これがりゆうだったのかー。。
炭を追加してお食事が届けられてきまして、仲居さんが焼き始めてくださいます。
どどーん。
肉厚すぎるヒレが1人前3切れずつ。
霜降りのヒレ。
新鮮なお野菜はねぎ、にんじん、しいたけ、なす、ピーマンとシンプルで素材の旨みを味わいたいラインナップでございます。
良い具合に炭が焼けてきた頃合でお肉が投入されていきますよ。
焼いてタレに付けるんじゃないのか。タレに付けてから焼くパターン。
かなり濃そうな出で立ちです。
味見してみると確かに濃い。醤油ベースっぽいですが、んん??醤油なのか?っていうお味でなかなか色んな調味料が入っているようで、舌先で味の分析ができませんでした。
ジュー…という音に燃える炭にたれが落ちてコウバシイ香りが部屋中に立ち込める。
野菜も同様、秘伝のタレを付けてから炭火でじっくりと焼く感じ。これを待っている時間が何ともいえない楽しみなひと時ですよね^^
焼きあがり!
一口・・・頂きますぜ。
フォッ!!!!!
…や・・・柔らけぇ。。。口の中で溶けるとはこのことだ。。。
美味くないわけがない。
ミディアムというよりもむしろレアな焼き加減。やはり、良いお肉は最低でもミディアム、レアが美味しい、甘味が出ますからね。すばらしいお味。
肉自体は柔らかいだけではなくて肉本来の甘味がありますが、タレを付けてから焼いているのでその香ばしさがプラスされています。もちろん、それに炭火で焼いた風味も加わり至福の時間が流れておる。
肉とお米はワンセット。お味噌汁も付いております。次々に焼いてくれていますので、その間にご飯と肉の黄金コンビで頂きます。
さっきより焼きを強くしていただきました。お野菜もね。
こんがり焼けたしいたけ。タレの香ばしさも加わって最強の香ばしさ。
真冬だけど炭火で焼いている部屋はとても暖かいです。このホッコリとした時間をぜひとも味わっていただきたい。
おいしゅうございますを連呼しておりました。
海津本店の営業時間・メニューや食べた感想
- 営業時間/定休日:11:30~22:00/水曜日(祭日は営業)
- 電話番号:0598-56-3000
- 住所/アクセス:515-2121 三重県松阪市市場庄町1340
松阪駅・松阪インターから車で10分程度、近鉄松ヶ崎駅から徒歩10分ほど。
今回は予約なしでもタイミングよく入れましたが、旅行や観光で行かれる方は電話予約しておくのが吉。上でも説明しましたが、凄い団体様でも予約できるみたいなので特に年末年始やお盆の時期、日曜日祝日に確実に食事したい場合は必須かもですね。
あと、満席だった場合近所に海津の支店があるのでそちらにアタックしてみてもいいかもしれません。料理の質、内観は本店とほぼ変わりません。
あとは、ステーキ類や塩すき焼きなどは予約が必要なので食べたい方は是非どうぞ。
お値段についてですが、上記の値段に消費税8%とサービス料7%が加算されるのでご注意をば。
海津で食べた感想は?
お肉3切れとお野菜、ご飯とお味噌汁だけなんだけど、お腹一杯になりました。
それはたぶん、その場の雰囲気と一つ一つの料理を味わいながら食べるっていうゆっくりなペースだからでしょう。
これくらい上品なものがこれくらいの値段で食することができるのはまさにお得でしょう。その辺の焼き肉屋に行くのも美味しいですが、無理をしてでも一度焼き肉というよりも料亭というカテゴリに分類されるようなお店に行くと、その後の仕事のモチベーションとか付き合う人の変わってきますね。
普段はジャンク系ばかりに行きがちですが、たまにはこういうお食事もいいものです。次は京都の1食5万くらいのに行きたいと思っていますが、一見さんはお断り系なので伝を探しておりますよ。
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